「絵本とわたしの物語展」が29日、長崎・佐世保市体育文化館で開幕した。
「絵本とわたしの物語展」佐世保展が8月30日から9月2日まで、佐世保市体育文化館で開催された。
国内外の作品約250種600点を手に取って読むことができる同展。佐世保商工会議所の前田一彦会頭は「さまざまな絵本に触れることは、創造力を養う絶好の機会。多くの子どもたちに訪れてほしい展示です」と述べた。
期間中は、4000人に及ぶ家族連れや市民の姿でにぎわった。約250種600冊の絵本を手に取り、懐かしい思い出話に花を咲かせたり、最新のデジタル技術で絵本の中に入り込む疑似体験をするなど、柔和な笑顔が会場中にあふれた。
8月29日には、オープニングセレモニーが晴れやかに挙行され、来賓から反響の声が寄せられた。
来賓の声
佐世保市保育会 会長 安永香織さん
保育園の園長という職業柄か、見ていて高揚感を覚えました。
絵本の持つ力は、子どもだけにとどまりません。大人も感情移入できます。私も、そういう経験があります。
平易な言葉のようで、子どもに伝える磨かれた一言に、大人の心も揺さぶられます。展示を観賞して、より一層、感慨を深めることができました。
絵本作家 新井悦子さん
私は絵本を手掛ける際、声に出して読んだ時の〝音〟を大切にしてきました。
言葉の意味は分からなくても、親子で過ごした時間、読み聞かせてくれた大人の優しい声は、子どもにとって幸せな記憶となります。子どもに限らず、大人も絵本と向き合い、新たな発見を促す今回の展示に、うれしさが込み上げてきました。